この度のトランプ大統領の6年ぶりの日本訪問は、総理就任後1週間の高市総理にとって、いきなりの正念場となりました。これまで米国との関税交渉は一定の結論は得たものの、未だ高い関税が課せられており、対米投資の詳細も定まっておらず、輸出の下振れや企業業績への下押しが懸念され、先行きが見えない状況でした。
しかし今回の日米首脳会談の成功は、トランプ大統領の「日本を助けるために私ができることは何でもする」という発言に象徴されるように、一気にトランプ大統領との距離を縮め、新たな日米同盟の「黄金時代」への絆を固めることができたことは、大変喜ばしいことと思います。
このことにより、日本経済にとって大きな不安が解消され、その期待感から株価が史上最高値になっております。また内向き姿勢のトランプ大統領に振り回されてきた国際社会においても、日米の親密な関係を世界に発信できた意義は大きく、特に中国を念頭に置いた「自由で開かれたインド太平洋」を実現するための具体的な取り組みに繋がっていくものと確信しております。
私は、こうした成果は安倍元総理の流れを汲む高市総理だからこそ成し得たことであり、「高市流」のおもてなしが功を奏し、日本の国益を守り、混迷する国際社会に希望の光を灯したと感じております。特に来年の米国建国250周年の節目に、首都ワシントンへ桜を寄贈し、秋田県「大曲の花火」を披露することを明らかにし、「共にお祝いしたい」と述べられたことは、日米両国民にとっても大変喜ばしいことであったと思います。
ワシントンD.Cの桜は、1912年に日米の平和と親善の象徴として、尾﨑行雄東京市長、紀行作家シドモア女史、当時のタフト大統領夫人をはじめ日米双方の多くの方々の尽力によって日本から贈られたもので、ポトマック河畔で開催される全米桜まつりには毎年多くの方々がお越しになり、咲き誇る3,020本の桜を楽しまれております。そして来年はアメリカ大統領中間選挙の年でもあり、このタイミングで日米の平和と親善を象徴する桜と花火を贈ることは、日米の絆の重要性を改めて再確認する最高の機会になるものと思っております。
また、横須賀に停泊している米原子力空母「ジョージ・ワシントン」上で行われたトランプ大統領の演説において、「飛び入り参加」し、日本および周辺地域の安全のために尽力されている自衛隊や在日米軍兵士へ、自衛隊の最高指揮官として感謝の意を示し、日本の防衛力を抜本的に強化し、地域の平和と安定により積極的に貢献していく決意を力強く表明することができたことも、大変意義あることであったと思います。
更に今回の訪問中に、トランプ大統領と拉致被害者家族会の方々との面会が叶ったことも、大変素晴らしいことであり、高市内閣での全面解決に向けて大変励みにとなるものであったと思います。
大変短い期間の中で周到な準備を行い、素晴らしい成果を出せたことは、多くの国民を鼓舞したものと感じます。一部「はしゃいだりしたのはいかがなものか」と揶揄する発言もありましたが、米原子力空母上でYMCAダンスを披露して会場を盛り上げるトランプ大統領のノリに合わせてサムアップを連発し、笑顔で応えることができたのは高市総理だからであり、そしてそのことがトランプ大統領との友人関係の構築に繋がったものと思われます。
今回の日米首脳会談の成功は、日米同盟が新たな黄金時代を切り開いていく大いなる第一歩となるもので、日米同盟を基軸として国際社会の平和と繁栄のために、大きな役割を果たしていく日本の決意を発信するまたとない機会となりました。
是非とも困難に負けることなく、安倍元総理が提唱した「世界の真ん中で咲き誇る力強い日本外交」を展開して、未来を担う子供たちに勇気と元気を与えて、日本国のため、世界のために突き進んでいただきたいと思います。