東京港国際コンテナターミナル(Y3バース)予算が国の直轄事業として確保されました。

私たちはこれまで、首都圏の産業と生活を支えるため、東京港の整備を進めて参りました。東京港は今日、コンテナ取扱個数が424万TEUと全国取扱個数全体の20%を超え、15年連続で日本一になっております。その内訳は、外貿貨物(輸出入)が全体の57%、内貿貨物が43%で、外貿貨物における輸出入比率は約3対7と、輸入超過となっております。また、コンテナ貨物の73%がアジア向け貨物であるという状況において、これからも首都圏の生活と日本の産業を支える重要な国際物流拠点として発展していくために、今まで以上に世界の主要港とコンテナ定期航路のネットワークを広げていくことが必要です。

新たに北米航路や欧州航路とのネットワークを広げていくには、コンテナ船の大型化に対応し、より安価で効率の良い、利便性の高い港湾整備が求められます。

東京港では、そうしたコンテナ貨物取扱量の増加や様々なニーズに対応するため、中央防波堤外側地区に新たなコンテナターミナルの整備を進めてきました(現在の大田区令和島エリア)。平成29年に供用したY1バースに続き、14,000TEUの大型船に対応した東京港で初の岸壁水深16m、延長400mを有するY2バースが令和2年3月に供用開始しました。そして、引き続き残されたY3バースの早期整備を国に求めて参りました。

この度、令和4年度の国の直轄予算として、23億5000万円が確保され、令和6年度までの事業として取り組まれることが決定しました。Y3バースの整備は、Y2バース同様に水深が16m以上と深く、大変な工事となりますが、着実に進めていけるよう、国と連携して取り組んで参ります。

こうした取り組みにより、青海コンテナ埠頭について、A3バースの借受者がY2バースに移転した機会を活用して、再整備が進められ、既存埠頭の施設能力の向上にも繋がって参ります。

また併せて、東京港の物流機能強化のためにも、東西・南北方向の道路ネットワークの拡充やボトルネックの解消にも取り組んで参りました。

東西方向では、私の区議会時代から重要性を関係機関に訴えて参りました国道357号線の東京港トンネルが令和元年6月に全線開通し、首都圏からのアクセスが向上しました。南北方向は、新たな南北軸となる臨港道路南北線及び接続道路を整備し、令和2年6月に開通しました。現在国道357号線の整備は、いよいよ多摩川の地下を通すシールド工事が始まり、神奈川県横浜市本牧方面に進んで参ります。

この整備により、東京港全体の発展に寄与するだけでなく、防災力の向上にも繋がるもので、これからもしっかりと国と連携して取り組んで参ります。

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