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国や都は、リバウンドさせない実効性ある対策を示すべき

新型コロナウイルス感染症への対策は、ワクチン接種の開始により、ポストコロナを見据えた新たな局面に入って参ります。1月7日に発出された1都3県への緊急事態宣言は、3月21日に解除となりますが、大切なことは、一日も早い収束に向けた、リバウンドさせない実効性ある対策を着実に講じていくことです。

国はこれまで新型コロナウイルス感染症は、「軽症者が多く、致死率が高くない」と誤った考え方から、これほど長期にわたる感染拡大を想定していませんでした。そのため、第一波による1回目の緊急事態宣言下における自治体との役割分担・連携調整、医療提供体制、検査体制など十分な検証と対応が取られないまま、第2波、第3波を迎えてしまいました。この間特措法の改正により、自治体の権限が増し、罰則付きの協力要請が出せるなど、地域の状況に応じた対策が取られるようになりましたが、緊急事態宣言発令・解除、自粛要請の目安となる指標が統一されておらず、地域によって解釈が異なり、国民の混乱を招いております。今後は、国民の理解が得られる指標へ早急に統一すべきであり、国の医療対策の組織体制を再構築すべきです。

また都においても第4波に備え、特により感染力が強いと言われております変異株による感染が増えていることから、これまでの教訓を踏まえ、危機感を持って、感染防止対策に取り組んでいかねばなりません。

具体的にはまず、新型コロナウイルス感染症は、無症状あるいは軽症の感染者による感染が多いことから、私たちが再三要請しているように、唾液によるPCR検査を徹底して行い、自覚の無い感染者を早期に治療、療養に導いていくことです。

この要請に対して、都は先日の予算委員会で、3月中に医療機関、高齢者施設での定期検査以外に、繁華街やターミナル駅周辺などにおける特設会場での不特定多数の検査、会社や工場、飲食店などでの検査を行っていくとの発表があり、一歩前進しましたが、大切なのは、検査で陽性になった方への速やかな医療・療養への移行です。そして要請になられた方々の様々な事情を考慮し、きめ細かい対応が必要です。

また、これまで都は、軽症者に対する宿泊療養施設の受け入れ可能な部屋数を3000室確保しておりましたが、ほとんどの軽症者が自宅療養を選択しており、宿泊療養施設の有効活用がなされておりませんでした。更に自宅療養の方々に対する健康観察、状況把握が十分に行われておらず、本年1月以降自宅療養でありながら、体調の急変による死亡が複数報告されております。厚労省からも昨年4月から、自宅療養者の健康観察には、「医学的な知見も必要」として、各自治体の医師会や医療機関との連携を求められてきましたが、対応がなされておりませんでした。

こうしたことから、私たちは、家庭内での感染が感染拡大の大きな要素であることも踏まえ、軽症者はホテルでの宿泊療養を基本とし、特別に考慮すべき事由がある方へは、自宅療養でしっかりと保健所が責任を持って、健康観察、状況把握がとれる体制を早期に構築するよう求めて参りました。そのためには、在宅医や訪問看護師と保健所が連携して対応していくことが必要となります。今年度から都では、自宅療養者への健康観察以外に、家事支援や乳幼児の預かりなど、自宅での療養の質の向上に向けて取り組んでおりますが、ポイントは、家庭内感染を防いでいくためにも、家庭状況を考慮したきめ細かい支援であり、地域ごとに体制整備を充実させていかねばなりません。

また、感染経路調査に保健所の手が回らず、感染経路不明者が新規感染者の50%にも上っておりました。クラスターの早期の発見や、新規感染者が高止まりしている状況の解明も含め、感染経路の調査をしっかりと実施できる体制を、23区と連携して構築していくことが大切です。

更に、入院された方々の最後の砦となる医療提供体制を確保、機能させていくために、病院間における役割分担を明確にした医療連携ネットワークを早急に整備していかなくてはなりません。第3波のピークとなった今年1月、都内における入院先が決まらず、「調整中」となった方々が、7000人を超えました。第3波では、高齢者の入院患者が多く、重症化しやすいことから、入院が長期にわたり、更に回復後の転院調整も進まず、病床逼迫が続きました。こうした課題に対し、まず都立のコロナ専門病院をしっかりと機能させ、地域医療の補完体制を整え、第4波に備えていくことが何よりも重要です。

緊急事態宣言の解除は、感染の収束ではありません。これまでの外出自粛、営業協力など都民の皆様のご尽力を、感染の収束に繋げていくためにも、感染拡大のリバウンドを防ぎ、都民生活を支えるあらゆる対策を、スピード感をもって講じ、安心安全な東京を一日も早く取り戻せますよう全力で取り組んで参ります。